初代PS3(CECHA00)分解の記録
初代PlayStation3について。
2006年11月11日に発売された初代のPlayStation3(CECHA00、CECHB00 以下初代PS3)はPS2互換機能が搭載されている。PS1から3までのゲームが対応可能なとても魅力的な機体である。当時の発売価格は59,980円だったようだ。今から19年前にこれほど高額のゲーム機を発売するのは思い切った判断だと思う。
2017年に生産が終了しているがまだまだ現役の機体だ。グランツーリスモ6はPS3の集大成のゲームといって良いだろう。2006年に開発されたゲーム機があれほど素晴らしい映像のドライビングシミュレーターとして稼働するなど誰が想像しただろうか。
開発者がPS3に掛ける思いがギューっと詰まった機体で当時は59,980円でも元が取れていたのだろうかと思わせる。
前置きが長くなったがそんな訳でこの初代PS3が大好きなのである。かなり古い機体なので長く使用するためにしっかりメンテナンスをしなければならない。メンテナンスをするための分解手順を記録する。
![]() |
PlayStation3(CECHA00) |
初代PS3(CECHA00)の分解について。
本体の向かって左側面にあるHDDを取り出す。①のHDDカバーを開けて青いねじをプラスドライバーで外し赤矢印の向きにスライドさせるとHDDを取り出すことができる。
次に②のキャップを外す。本来はここに分解防止のシールが貼ってある。このシールをはがすとメーカー保証が受けられなくなるがもうメーカーも保証対応していないのではがして問題ない。
少し奥にトルクスねじがあるのでこれを外すとPS3の天板を外すことができる。天板は本体に向かって左に少しスライドさせると外れる。
天板を外すとねじが見える。赤丸は長いねじが5か所、青丸は少し長いねじが1か所、緑丸は短いねじが2か所ある。この2か所は少し奥にねじがある。
上部カバーを開けるのだが本体後ろにある赤矢印部に引っかかるところがあるのでここを押しながら背面から前方に向かって上部カバーを開く。
上部カバーを前方に向けて開くと赤矢印部分にフラットケーブルが接続しているのでここのラッチを外してフラットケーブルを抜く。ここは本体とメモリーカード読込部がつながっている。
上部カバーを外すと内部が見るので次はディスクドライブを取り外す。赤丸部のコネクターを上に引き抜く。
コネクターを引き抜いたら写真のようにドライブを持ち上げて赤矢印のフラットケーブルを外す。このラッチは壊れやすいのでゆっくり力をかけて外す。(初代PS3は廃熱に問題があるので熱で変形しているのかもしれない)
ドライブと電源を取り外したら次は①のスイッチの基板と②のWifiとBluetoothの基板を外す。①はねじ2か所、②はねじ5か所ある。
底面のプラカバーを外すために外周部に見えるねじを外す。赤丸の短いねじが7か所。青丸の長いねじが1か所。緑丸の短いねじが2か所ある。(赤丸のねじと似ているが種類が違う)
シルバーのシールドに矢印が刻印されているので戻すときはそこにねじをはめればよいが長さと種類に注意する。特に赤丸と緑丸のねじは似ているので場所を間違えないように。
この様に後ろ側のプラパーツが外れる。このパーツが基板上下にあるシルバーのシールドを挟んで止めている。
シールドを裏側にしてボタン電池のコネクターとファンのコネクターを外す。赤矢印にコネクターがある。どちらも上に引き抜くだけだ。
シールドを戻して赤丸のねじを4か所外す。この部分は上のシールドと裏面にあるファンを挟み込んでいる部分だ。
プレートを外した様子。これでシールドもファンもバラバラにすることができる。
またシールドを裏面にしてファンを取り外す。放熱グリスがくっついているのでなかなか外れないがゆっくりと力を入れて外す。外すというよりはがす。
写真ははがした後の様子。グリスがカピカピに乾燥しているのが分かる。これは後でふき取って新しいグリスを塗る。
次は赤丸部に小さいねじが2か所あるので外しておく。
またシールドを戻して上部のシールドを手前から上にあげて外す。赤丸部分がL字で引っかかっている。
上部のシールドが外れたら下部のシールドを外す。赤矢印のUSBポートがある部分に引っかかるところがあるのでそこを押すようにしたら外れる。
これでメンテナンスするための分解は完了。
まとめ。
ねじが多くあり長さの違いや同じような長さのねじでも種類があったりと戻すときにわからなくならないように管理しなければならない。とは言うもののそれほど難しくはないので最初は写真を撮っておいたり外したねじの近くにマスキングテープでねじを貼り付けたりしてもよい。メンテナンスのメインはグリスの塗り直しとファンの清掃になる。これで排熱の機能が改善されるだろう。あとは電池交換や容量抜け対策でタンタルコンデンサの追加などあるがまた別の機会に記録する。
コメント
コメントを投稿