PS3(CECHA00)の整備で気が付いた記録

初代PS3の整備について。 

YLODの初代PS3をいつも通り整備した。RSX(GPU)側のプロードライザの容量抜けだと思うので470μfのコンデンサを取り付けた。

その整備をしていた時に気付いた点があったので今回はその記録をする。


容量抜けの対応について。

何度も出てきている初代PS3、CECHA00の基板「COK-001」である。この基板にあるGPU側のプロードライザに470μfのコンデンサを3つ取り付けて容量抜け対策を行う。


RSX(GPU)の品番はCXD28971DGBである。このGPUが初代PS3の問題児なのである。90nmのGPUから発生するの熱量が凄すぎるため周りにあるコンデンサ達に悪影響を与えている。熱にやられて劣化が進んでしまうのだ。


赤矢印はすでに470μfのコンデンサを取り付けた。赤丸部分はこれから取り付けるために基板の上にある緑色の保護材を削り取ってある。


こんな感じで3か所取り付けた。


今回のPS3の気づきについて。

今回の初代PS3はいつもとは違うものが貼りついていた。赤矢印部分にあるシートだ。プロードライザーの上に貼り付けてある。サーマルパッドの様に伝熱目的であれば基板の上にかぶさるシールドに密着するように少し厚みがあるのだがこのシートはペラペラなのである。

放熱性のあるシートなのかもしれない。


他のコンデンサに付いているサーマルパッドも赤丸部分は茶色で緑丸部分は黒のパッドが施工されている。なにか能力の違いがあるのだろうか。よく見るのはピンク色のサーマルパッドだ。


整備後の確認ついて。

当初より施工されたいた茶色や黒のサーマルパッドは廃棄して全て新しいものに交換した。


ここまで仮組をする。電源だけ確保してモニターにもつながずに電源をオンする。YLODなら数秒でLEDが赤点滅する。赤矢印の緑のLEDが10秒も点灯していれば起動しているはず。

ここまで確認したらすべてを組上げてモニターやネットにもつないで再度電源を入れて起動の確認とデータの初期化、システムのアップデートを行う。


まとめ。

初代PS3の生産期間は短かったと思うがCECHA00やB00は不具合が多かったのでモデル末期にはある程度、対策が施されていたのかもしれない。その結果このような機体が存在したのではないかと考えられる。

同時期のXBOX360もRROD(レッドリングオブデス)があるのでどのメーカーも発熱対策には苦労していたのだろう。

PS3はグラフィック性能がアップした分、CPUやGPUにかかる負担が大きくなりその結果、YOLDのような事態を招いてしまっている。たくさんのデータを処理するために先人の開発者達の努力が垣間見れる。


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