何やら怪しい初代PS3の整備記録 その2

再び何やら怪しい初代PS3 について。

前回、他人がいじり倒した初代PS3を何とか復活させようと努力をしたが報われなかった。(その様子はコチラ

ジャンク品を購入するということは他人がいじり倒していて壊れていても何も文句は言えないのである。それを承知で購入するということなのだが前回の様に明らかにCPUやGPUをヒートガンで炙りまくって壊しているのにそれをジャンクとして販売するのはどうなのだろうか?

ジャンク品は販売者の良心に委ねられている。ジャンクとはとても都合の良い言葉だ。しかし、ジャンク品が嫌いという訳ではない。悪くもあるし良くもあるのだ。そこがまた魅力なのだろう。

今回も何やら怪しげな初代PS3を整備したのでその時の記録を残す。


再び他人がいじった形跡について。

今回のドナーはもちろん開封済みの初代PS3。封印シールをはがしたマークが出ているがそれをまた貼り付けている。

HDDのねじもいつもと違う。HDDのカバーがない。もしかしてねじ山が大きいのでHDDカバーが閉まらなかったのかもしれない。


HDDがSSDに交換されていた。ちょっとうれしい。でも64GBのSSDって見たことない。


基板を見る分には綺麗そう。前みたいにフラックスが大量についているとかほこりだらけとかではない。


ファンのコードが修復されていた。なんで切れたのだろう。ファンはここまま使用したくないので交換することにした。


ファンのねじを外そうとしたらねじ山がナメてた。でもここならペンチでつかんで回せば外せる。

他のおかしな形跡としてはねじがない部分が数か所あったのと本来あるべき場所ではないところに違うねじがはまっていたりした。写真は初代PS3では使用していないねじ。


行った整備について。

シスコンリーダーで調査するとGPU側の容量抜けとGPUのはんだクラックが原因と思われる。


GPU周りにフラックスを塗ってヒートガンを当てた。GPU全体に熱が伝わるように施工する。ヒートガンの設定は温度が410度、風量4で2分半行った。

ヒートガンを当てるとすぐにフラックスが溶けてGPUの下へ入って行き2分半後には少し沸騰したような感じでGPU周りでプクプクしだすのでそこでやめる。


仮組して動作確認したら無事に動きました。PS2は読込できなかったのでレンズユニットを交換した。


シスコンリーダーで容量抜けエラーも出ていたのでGPU側にタンタルコンデンサを設置してプロードライザの容量補助を行いサーマルパッドも新しいものに交換した。

整備はこれで終了。


まとめ。

今回は復活することができて良かった。これもまたいつ調子が悪くなるか分からないので少し様子を見ることにする。

前の持ち主は封印シールをはがして開封しグリスの塗り直しとか簡単なメンテナンスを行ったのだと思う。分解したものの組立て時にねじの場所が分からなくなり適当にねじを締めたのでねじがなかったり本来使用しないねじを使ったのだろう。

分解をしたときに清掃を行ってくれた様なのでそれなりにきれいな状態だったので助かった。普段の整備はまず清掃から始まる。ジャンク品の整備の基本は清掃と言っても過言ではない。


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