ジャンクな初代PS3の整備記録
ジャンクと言う言葉について。
そもそもフリマサイトやYahooオークションで購入しているゲーム機はほとんどジャンク品を購入している。(そうでない時もあるけど)なので今更、タイトルに「ジャンクなPS3」と記入しなくても良いのだが今回の初代PS3はびっくりするほどひどい状況だったのでこの様に表現した。
散々こねくり回して壊してしまったことを分かっているのにジャンク品として出品している。(と思う)最近、このようなジャンク品が増えていると思う。
海外の人は日本人の国民性のことを良く褒める。大災害にあっても食料配給で皆が順番待ちをするとか財布が落ちていてもそのままの状態で警察に届けるとか。この様な国民性はなくなりつつあるのではと感じる。
少しでも高く売りたいという気持ちは分からないでもないが何でもジャンクと言う都合の良い言葉に変換して販売するのは良くない。
今回のジャンク品について。
この機体はCHCHQ00という初代PS3のファイナルファンタジーⅦバージョンである。特徴は上部にオオカミの紋章が入っていて全体の色も真っ黒ではなく少しグレーがかった黒で作られている。なかなかカッコいい。
もちろん開封シールはありませんので分解履歴ありと分かります。
中を開けると錆びだらけ。基板には被害がなかったけど何でシールドのあちこちに錆が付いているのだろうか。使用状況が検討もつかない。
もっと驚いたのがGPUとCPUの殻割が行われていた。GPUの殻割は簡単だがCPUの殻割はかなり難易度が高い。これを行っているという事はかなりの技術を持った人かもしれない。
私も何度か練習したが一度もCPUの殻割は成功していない。
しかしよく見ると赤丸部分に傷の跡がある。CPUに傷を付けることは致命傷だ。
プロードライザの容量抜け補助でタンタルコンデンサが設置されているがこのはんだ処理はひどい。はんだを盛り過ぎているしダマになっているので基板にしっかり付いていないと思う。これを見ると技術を持った人にはとても思えない。素人丸出しだ。
はんだごてを当てて少し押してみたらこんな感じでポロっと取れた。フラックスでくっついていただけの様だ。
大量にあったはんだを全て除去して綺麗に清掃した。
今回、初めてソルダーレジスト補修剤を使用した。ソルダーレジストとは基板の緑色に塗られている塗料だ。先ほどはがしたタンタルコンデンサの部分が削られているのでそこに塗ってみた。
2度塗りしてみたがいかにも後から塗りましたという感じになってしまう。また塗装が厚いところと薄いところができてしまう。これは仕方がないのかな。
ジャンクなPS3の整備について。
シスコンリーダーで診断するとGPUのはんだクラックと考えられるのでヒートガンではんだクラック対策を行った。(その様子はコチラ)
念のため容量抜け対策でタンタルコンデンサをGPU側にひとつ追加しておいた。
仮組をして起動してみたがすぐにYLODとなったのでもう一度、診断すると3034と4002のオンパレードだった。原因はGPUのはんだクラックと判断して再度リフローした。
また仮組をして起動すると動きが変わった。起動しそうになるけどファンが爆音で回りYLODとなる。再度診断すると1200エラーが出ていた。ファンの温度センサーの故障かCPUの故障とある。CPUの殻割で傷があったのを思い出した。たぶんこれが原因だろうと判断して整備を終了とした。
まとめ。
ファンの温度センサーを交換すれば直るかもしれないがCPUの状態やはんだ処理を鑑みると前に対応したような感じ(その様子はコチラ)なのでこれ以上は整備はしないことにした。
ファイナルファンタジーⅦバージョンの機体だったので動くようにしたかったがこの様な限定品に手を出すとまた変な収集癖が発動してしまうかもしれないので直らなくてよかったのかもしれない。
年内最後のブログが初代PS3ネタにできたので良かった。ただ先日、アリエクを見ていたらCECHA00、B00用のレンズキッドがほとんど売り切れ状態で販売していなかった。高額の物がひとつ見つかったぐらい。もう手に入らないのかもしれない。そろそろPS2が動く初代PS3の修理は潮時なのかもしれない。












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